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はじめに

 私は蝶の仲間と2004年6月の始め1週間ほどモンゴルに行く事になっていた。
元同僚のS.I氏を誘ったが、彼はモンゴルには興味はあるが蝶を趣味にしている人(以下蝶
屋と表記する)と行くのは嫌だという。蝶屋が一生懸命蝶を採っている時、つんぼ桟敷にな
るというのだ。ではこうしたらどうだろう。私が蝶屋と初めの1週間蝶の採集をする。
その仲間が帰った後、モンゴルに残り、S.I氏が来るのを待つ。その後1週間ほどS.I氏とモ ンゴル観光をする。それならOK、ということで、もう一人誰かを誘って3人で行く事にした。
まもなくS.I氏がO.N氏を誘い同行することになった。
彼は仏教に関わりがあり、チベット仏教の流れを汲んでいるモンゴルの寺院に興味がある
らしい。かくしてアウトドア派のS.I氏、仏教に関わりの有るO.N氏、そして蝶屋の私、それぞれ趣味の違う三人の珍道中が始まるのである。

ツェンケルジグール温泉キャンプ場、 ツェンケルジグール温泉キャンプ場
ゲルと虹

 モンゴルの首都ウランバートルの空港と成田間は週三便、S.I氏O.N氏が来るのを待つ日等を入れると、結局私は20日間モンゴルに滞在することになってしまった。
せっかく行くのだから乗馬もしたい、ラクダにも乗りたい、ゴビ砂漠にも行きたいという事で、まずは5月の連休に河口湖の乗馬クラブで乗馬の練習と相成った。
 旅の手配は蝶仲間から紹介された、日本に留学しているゾリゴ君に頼む。彼もその時期に帰国するので案内も彼がやる事になった。
日本の旅行社を通さず超格安で行ける事にはなったが、聞いた事もないような現地の旅行社で本当に大丈夫なのか一抹の不安も覚えてはいた。

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